FL50mm F1.4には、3タイプ・4種類が存在する。

先日の記事 でも紹介したキヤノンが1960年代にリリースしたオールドレンズ「FL50mm F1.4」について、2回のマイナーチェンジを経て計3モデル(初期型/1型/2型)の存在が確認されています。 厄介な事に、これらの見分け方が分かり難く、尚且つキヤノン公式サイトの情報も初期型は写真が未掲載だったり、レンズ構成図が一部に記載がなかったり、記載に矛盾がある等してアテにならない事から、日本国内のみならず海外でもユーザーが混乱気味な様子です。 かくいう私自身、自分の手元にあるFL50mm F1.4レンズが初期型/1型/2型のどれに該当するのか迷ったものです。 更にヤヤコシイ事に、冒頭で「計4モデル」(=初期型/1型/2型)がある旨を紹介しましたが、 実際には「3タイプ・計4モデル」(=初期型/1型/2型/2型でIIの刻印があるもの)の存在が確認 されております。 そこで、当記事では(私の推測を多分に含んだ不確かな情報ではありますが)、これら計4モデルを分類・整理してみました。この分類にあたっては、私が過去に中古ショップで目にしたものや、国内外のネット上でやり取りされている同レンズ等、約70本(!)程から推定したものです。 まず「2型」に2種類存在する点から。レンズ構成など仕様的には「2型」なのに「F1.4 II」という表記が無く、従来の1型と同じ「F1.4」表記のままのモデルがあります(私が所有しているのは正にコレ)。 リリース順として私は、「初期型」>「1型」>「2型 (F1.4表記)」> 「2型 (F1.4 II表記)」の順と推察します。何故なら、製造番号から推定される個体数が「F1.4 II」表記モデルの方が多い為です。FLレンズは1974年まで販売されており(後継のFDレンズが登場した1970年以降も継続販売されており)、その販売期間を考慮すると、「F1.4 II」表記モデルの方が販売期間が長かったと推定される為です。 (CC photo by Richard Yuan ) 次に表内で記載の「製造番号」ですが、これはあくまで私が目にしたレンズに限った話ですが、いわゆる「初期型」と「1型」に分類されるモデルは、製造番号が「5桁」に限られていました。 そして、これら「初期型」〜「1型」は製造番号が連続しているように思われる他、 外観